おいしいワインを飲むためにコンサルファームで働く

ワインが好きなITコンサルタントのブログです。

【コンサル業界のはなし】残業月300時間やってわかった事

働き方改革だ36協定だと世間では言われておりますが、未だコンサル業界では激務がデフォルトです。

もちろんプロジェクトによって程度は変わるのですが、私がこれまで経験した中で最もハードで激務だった時の経験を綴ろうと思います。

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激務に至るまでの経緯

経緯① プロジェクトへのアサイ

当時私は社会人2年目のペーペーで、とあるメーカーの基幹システムを導入するプロジェクトにアサインされました。
プロジェクトのフェーズとしてはユーザーの受入テストが始まろうとしているタイミングでした。

ですが、いざテストをしてみると、機能が全く動かず、とてもクライアントに引き渡せるような品質ではなかったわけです。

そこから地獄のような日々が始まりました。いわゆるデスマーチというやつです。

経緯② 去って行く同胞たち

プロジェクトにアサインされて3ヶ月ぐらいの間に、チームリーダーが居なくなり、替わって入ったチームリーダーもすぐ居なくなり、メンバーとして一緒にやっていた先輩1人も居なくなりました。

激務とクライアントからの強烈なプレッシャーで、肉体的にも精神的にも削られ、退職や休職に追い込まれていったのです。

そんな中、新しく入ったチームリーダーとメンバーは私1人という体制でプロジェクトを進めることになりました。

経緯③ 終わらない仕事 月300時間残業

とにかくとんでもない作業量が降りかかってきて、ただでさえペーペーですから仕事が終わるはずがありません。

もうそうなると労働時間で解決せざるを得ないわけです。
土日なんてあるはずもなく、月月火水木金金です。

週の半分でも帰れるかどうかというのが3ヶ月ほど続きました。

ちゃんと記録してはいませんでしたが、気がつけば残業は月300時間を超えていました。残業だけで。(もちろん残業代なんて出ません。)

振り返ってみて

わかったこと① 肉体面のきつさ < 精神面のきつさ

若さもありましたが、労働時間が多いことに対する辛さよりも、クライアントからのプレッシャーなどの精神的なダメージのほうが効くことがわかりました。

例えばデータ作成や打鍵などの単純作業を徹夜でやるよりも、クライアントとの打ち合わせの時間の方が何倍も辛かったです。

わかったこと② ピークを超えるとゴミになる

徹夜した後の2日目、3日目なんかは、もはや頭が動きません。
直前まで何をやっていたかがわからなくなったり、考えられないようなミスをしてしまいます。

一番酷かったのは、ちょっとトイレに立ったあとデスクに戻った時、PCのログインパスワードが思い出せなくなったことでした。
あ、もうだめだと思い、30分ぐらい仮眠を取ったら思い出せました。

当たり前ですが、休んだ方が生産性は上がりますよね。

わかったこと③ モチベーションの維持が難しい

激務の先に得られるものがあるのならば、体力の続く限り働き続ける事は可能だと思います。

ただ当時の私は、このプロジェクトはどうせ失敗すると思っていましたし、どれだけ働いても1円ももらえませんでした。
プロジェクト成功の喜びや、金銭などのモチベーションがなかったわけです。

当時の私は、ここで辞めたら一生頑張れない人間になるぞと何度も自分に言い聞かせる事で、モチベーションを保っていました。
今となってはそんなこと考えようとしませんが。。

まとめ

激務で失ったものは数多くあれど、その経験から得たものも無いわけではありません。
チームをまとめる立場となった今、リソースの管理やモチベーションの管理に力を入れることができています。
それも、前述の経験があったからかもしれません。

ちなみに、前述のプロジェクトは、無事にゴールを迎えることができました。めでたしめでたし。