おいしいワインを飲むためにコンサルファームで働く

ワインが好きなITコンサルタントのブログです。

【おすすめワイン紹介あり】品種の特徴を知ろう!赤ワイン編①【まずは主要品種】

前回の記事では、ワインの選び方について触れました。
今回は、もう少し詳しく、赤ワインの代表的な6品種について解説しようと思います。

前回の振り返り

winesuki.hatenablog.com

前回の記事では、まずは、カベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールを飲み、
どちらが好みかを知るところがスタートだと述べました。

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カベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールの比較

簡単に言うと、渋みのしっかりした飲みごたえのある重いワインが好きか、
あるいはスッキリとした酸味の軽いワインが好きか、
自分の好みのざっくりとした方向性を固めようということです。

自分の好みの方向性がなんとなくわかったら、以下を読み進めてください。

赤ワインの代表的なぶどう品種

今回は、特によく見かける代表的な6種類のぶどう品種を取り上げます。

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赤ワインの代表的なぶどう品種

重いワインを作るぶどう品種

カベルネ・ソーヴィニヨン

すでに説明しておりますが、赤ワインをつくるぶどう品種で、最も有名な品種です。

強い渋みのどっしりと重いワインを作り、
フランスボルドーを始め、世界中で栽培されています。

アルコールが好きな方や、普段からコーヒーを飲まれている方には、おそらくカベルネ・ソーヴィニヨンの虜になるのではないでしょうか。

まずはコスパの良い、チリワインから手を伸ばし、
カベルネ・ソーヴィニヨンをもっと飲みたいという気持ちに掻き立てられたら、
ボルドーワインにも手を伸ばしてみましょう。

シラー

シラーという品種も、カベルネ・ソーヴィニヨンと同様、重い赤ワインを作り出します。

こちらの品種は、黒胡椒のようなスパイスの風味がすることが特徴で、
筆者も大好きな品種の一つであります。

産地としては、フランスのローヌ地方が有名ですが、
オーストラリアではシラーズと呼ばれ、オーストラリアを代表するぶどう品種であり、世界的にも有名です。

オーストラリアのシラーズは、ワインショップなどで手軽な値段で手に入るので、
ぜひ一度試してみるとよいと思います。

メルロ

メルロは、カベルネ・ソーヴィニヨンと比較すると、軽やかでまろやかな渋みのある上品なワインを作り出します。

カベルネ・ソーヴィニヨンまでは渋くなく、ピノ・ノワールよりもしっかりした
中間的なワインを飲みたいときは、ぜひこのメルロをおすすめします。

代表的な産地としてはボルドーが挙げられますが、メルロも世界中で栽培されています。
ボルドーでは、大抵がカベルネ・ソーヴィニヨンブレンドアッサンブラージュ)して作られていますが、
ボルドーの一部やその他の国では、メルロ100%で作られるワインもよく見かけます。
特に有名なのが、シャトー・ペトリュスというワインです。

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もちろん筆者は飲んだことがありません。

また、日本でも栽培が盛んで、特に長野のメルロは評判です。
ぜひ長野を訪れた際は、お土産に長野のメルロをおすすめします。

グルナッシュ

グルナッシュという品種も、重すぎず軽すぎずのバランスの取れたワインを作り出します。
プルーンのような豊かな果実味が特徴です。

レストランやワインショップなどでもよく売られているので、ぜひ試してみて下さい。

主な産地としては、フランスのローヌ地方やスペインが有名です。
スペインではガルナッチャと呼ばれていますが、グルナッシュと同じ品種です。

ローヌ地方は、ボルドーブルゴーニュと比べるとあまり聞き慣れないかもしれますが、
グルナッシュやシラーを始めとする様々な品種でワインが作られています。
値段もボルドーブルゴーニュほど高くなく、コスパの良い上質なワインが見つけやすい印象です。
ぜひローヌワインをお試しください。

軽いワインを作るぶどう品種

ピノ・ノワール

すでに触れましたが、ピノ・ノワールはスッキリとした酸味の軽やかなワインを作り出します。
カベルネ・ソーヴィニヨンのような渋みが苦手な方や、普段あまりお酒を飲まないような女性におすすめします。

ピノ・ノワールの産地として有名なのは、なんと言ってもブルゴーニュでしょう。
普段ワインを飲まない人でも、一度は聞いたことがあるであろう、
ロマネ・コンティというワインも、ピノ・ノワールから作られるブルゴーニュワインです。

ロマネ・コンティなんて、私は一生飲むことはないでしょう。。。
HIKAKINさんがダウンタウンなうで振る舞っていたのが印象的でした。

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ロマネ・コンティは行き過ぎにしても、やはりブルゴーニュワインはそれなりに高いです。
安くて美味しいニュージーランドピノ・ノワールがおすすめです。

ガメイ

ガメイも、ピノ・ノワールと同様、軽いワインを作り出します。
ガメイで作られるワインは、大抵が長期熟成しないいわゆる早飲みワインで、
これでもかというほどの果実味が特徴です。

ガメイという品種は、あまり聞き馴染みが無いかもしれませんが、
実は殆どの方が飲んだことがあるのではないでしょうか。
そうです、日本人が大好きなボジョレーヌーボーを作り出す品種なのです。

ボジョレーヌーボーとは、フランスのボジョレー地方で作られる新酒(ヌーボー)という意味で、
その年に収穫されたガメイというぶどうを使って作られたワインのことを言います。

ボジョレーヌーボー以外にも、ボジョレーワインは通年売られており、
コスパがよいので、ぜひボジョレーワインを試してみてはいかがでしょうか。

品種別おすすめワイン

カベルネ・ソーヴィニヨン

(2000円台)モンテス アルファ カベルネ・ソーヴィニヨン

コスパ最強のチリを代表するワイナリー、モンテスのカベルネ・ソーヴィニヨンです。
カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴をシンプルに感じられ、最初に飲むべき1本と言えると思います。

(2000円台)ル・オー・メドック・ド・ジスクール

3000円までで買えるボルドーワインの中で、筆者が圧倒的におすすめするワインです。
渋み・酸味のバランスが絶妙で、いつまでも飲んでいたいワインです。

(9000円台)ケイマス・ヴィンヤーズ カベルネ・ソーヴィニヨン

カリフォルニアの名産地ナパ・ヴァレーの、超ハイクオリティワイン。
カベルネ・ソーヴィニヨンの力強さとワインの奥深さを感じられます。
9000円以上するので気軽には飲めないですが、その値段以上の幸福体験を得られると思います。

シラー

(1000円以下)イエローテイル シラーズ

オーストラリアといえば、シラーズ。
そのオーストラリアを代表する安旨ワイン、イエローテイルのシラーズです。

(3000円台)クローズ・エルミタージュ シャトー・ド・サンコム

フランスはローヌ地方を代表するシャトー、サンコムのシラーです。
シラーの特徴である、黒い果実とスパイスのアロマが存分に感じられます。

メルロ

(2000円台)シャトー モンペラ ルージュ

ボルドーワインのパワフルさを感じられる1本です。
漫画『神の雫』で紹介され、超人気ワインとなりました。
このレベルのボルドーワインが2000円ほどで買えるのは驚きです。

(5000円台)五一わいん 桔梗ヶ原メルロー

メルロ100%で作られる、日本ワインです。
木樽での熟成由来のアロマが感じられ、高級な印象を与えます。
日本ワインのレベルの高さを感じられます。

グルナッシュ

(2000円台)グラン・サングレ・デ・トロ・レゼルヴァ

スペインを代表するワイナリー、トーレスのワインです。
コストパフォーマンスが高く、非常に優秀なワインなので、何度もリピートしてます。

(5000円台)ジゴンダス シャトー・ド・サンコム

グルナッシュの名産地、フランスローヌ地方のジゴンダスです。
ジゴンダスは高品質なワインで知られておりますが、5000円台で割と手軽に飲めるのでおすすめです。

ピノ・ノワール

(1000円台)シレーニ セラー・セレクション ピノ・ノワール

ピノ・ノワールの産地として高い評価を得ている、ニュージーランドのワインです。
1000円台で買えるので、ピノ・ノワールを試してみる際にはちょうどいいです。

(3000円台)ブルゴーニュ ルージュ アンリ・ボワイヨ

もはや村名ワインレベルの地区名ワインです。
この値段で美味しいブルゴーニュワインを見つけるのは難しいですね。

ガメイ

(2000円台)ブルイィ アンリ・フェッシ

ボジョレー・ヌーボーで圧倒的人気を誇るアンリ・フェッシのボジョレー村名ワインです。
ボジョレーはボジョレー・ヌーボーだけじゃないんです!

(3000円台)ムーラン・ナ・ヴァン ヴィエイユ・ヴィーニュ

こちらもボジョレーの村名A.O.C.ムーラン・ナ・ヴァン。
村名ワインがこの値段で買えるなんて、ボジョレー最高ですね。

もうワイン選びで悩まない!自分好みのワインを選ぶ方法

前回の記事で書いたように、ワインは難しい・わからないというのが、
ワインを飲もうと思わない原因だと思います。
ワインを飲むための第1歩は、ワインを好きになることです。

では、どうすれば、ワインを好きになるのか。
それは、自分の好みを知ることです。

なぜワインの好みがわからないのか

そもそもなぜ、ワインの好みがわからないのでしょうか。
他のお酒と比較しながら考えてみましょう。

ビールの場合

普段お酒を飲んでいる人であれば、少なくともビールの好みは明確にあるのではないでしょうか。

普段口にするビールって、日本のビールに限れば大手4社がほとんどで、
おそらくその4社全てのビールを飲んだことがあると思います。

つまり、あまり選択肢がないために、必然的に飲み比べができているのです。

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日本の代表的なビール

無論、4社以外にもビールメーカーはいますし、
普段飲んでいるビール(ピルスナーと呼ばれます)以外にも、エールやスタウトといったように
様々な種類のビールがあります。

でも少なくとも、スッキリしたのど越しのスーパードライが好き、だったり、
エビスビールのコクのある苦味が好き、といった好みをほとんどの人がもっているのではないでしょうか。

日本酒の場合

日本酒はビールと違って、選択肢が多いと感じます。
ですが、ある程度の好みはわかるのではないでしょうか。

おそらくほとんどの人が、甘口・辛口といった分類で、日本酒を選んでいるのではないでしょうか。

しかも、日本酒の場合は、甘口か辛口かをラベル等でひと目で見分けることができます。
日本酒度と呼ばれる、プラスかマイナスの数値がその基準値です。
(他にも酸度と呼ばれる数値も記載されています。)

つまり、日本酒の場合も、「細かいことはわからないけど、とにかく辛口!」
といったように、好みで選ぶことができるのです。

ワインの場合

ではなぜ、ワインを選べないのでしょうか。

それはおそらく基準と選び方がわからないからではないでしょうか。

ビールのように、全ての銘柄を飲み比べるわけにもいかないし、
日本酒のように、ラベルにどんな味わいかが書かれているわけでもありません。

それでは、どうやってワインを選べばよいのでしょうか。

ワインの好みを見つけるには

これからワインを飲めるようになりたいと考えている方向けに、
ワインをどうやって選べばよいのかを説明します。

まずはぶどう品種で選べ

選び方は人それぞれではあるのですが、最初はぶどう品種で選ぶことをおすすめします。

そもそもワインは、他のお酒とは違い、原料はぶどうのみです。
たとえば、ビールだと麦・ホップ・水、日本酒だと米や水などの複数の原料を用いて作られています。

何が言いたいかというと、ワインの場合、ぶどうの味がワインの味にダイレクトに影響するのです。
つまり、ぶどうの特徴を知り、好みのぶどうがわかれば、自ずと好みのワインがわかるようになるのです。

赤ワインの選び方

ぶどう品種を細かく挙げだすときりがないので、ここでは最初の1歩について触れます。
詳しい説明は、今後の記事にとっておきます。

赤ワインを選ぶために、なによりもまず抑えるべきぶどう品種は、たったの2つです。
それは、カベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールです。

飲み屋のメニューに書かれていたり、もしかしたら耳馴染みがあるかもしれません。
長ったらしいカタカナで書かれたワインの名前が、日本人をワインから遠ざけている理由の一つかもしれません。。

この2つの品種は、まったく対照的な品種なので、
どの品種のワインが好きかを選ぶ最初の基準となるにはふさわしい2つなのです。

カベルネ・ソーヴィニヨン

まず、カベルネ・ソーヴィニヨンは、どっしりとした渋みの強い赤ワインを作り出します。
味わいとしては、カシスやブラックベリーなどの黒い果実などが近いです。

フランスボルドーという有名な産地で作られる赤ワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンを使って作られています。

ピノ・ノワール

対照的にピノ・ノワールは、渋みが少なくスッキリとした酸味の軽やかな赤ワインを作り出します。
味わいとしては、イチゴやラズベリーなどの赤い果実などが近いです。

フランスブルゴーニュという有名な産地で作られる赤ワインは、ピノ・ノワールを使って作られています。

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カベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールの比較

まずは、この2つの品種のワインを飲み比べてみて、自分の好みがどちらかを知りましょう。
ちなみに、いきなりボルドーブルゴーニュに手を出すよりも、チリやニュージーランドなどのワインをおすすめします。
なぜなら、安いからです。(しかもクオリティが高い。)

ボルドーブルゴーニュのワインでも、安いワインを見かけますが、
ハズレ率がすごく高いという印象です。

白ワインの選び方

白ワインの場合は、品種で選ぶよりも前に、まず甘口か辛口かで選びましょう。

甘口辛口の違いは至ってシンプル。甘いか甘くないか、です。

すごく短絡的に言うならば、
「お酒はあまり好きじゃない。ジュースのようなお酒が好き」という方は甘口を。
「スッキリした酸味を味わいたい」という方は辛口を選ぶとよいです。笑

品種による特徴ももちろんあるのですが、
赤ワインのようにわかりやすく二分できるような対称的な品種がないため、
まずは甘口か辛口かで選べばよいと思います。
品種による違いについては、次回以降の記事で触れさせていただきます。

まとめ

ワイン選びの第1歩について説明しました。

赤ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールのどっち。
白ワインは甘口か辛口のどっち。

まずは大きい分類から、自分の好みを知るのがよいと思います。

なぜ日本人がワインを飲まないのか?独断と偏見で分析

かなり主観的な意見ですが、筆者の周りで日常的にワインを飲んでいる人は極めて少ないと感じます。
果たして、日本人はワインを飲まないのでしょうか。
客観的な数字から、紐解いていきます。

ワイン消費量に関するデータ

OIV という組織が発表しているデータをもとに、国別のランキングを作成しました。

国別ワイン消費量ランキング

No. Continent Country Value
1 America United States 31,684
2 Europe France 27,114
3 Europe Italy 22,400
4 Europe Germany 20,200
5 Asia China 19,162
6 Europe United Kingdom 12,919
7 Europe Russian Federation 10,457
8 Europe Spain 9,850
9 America Argentina 9,416
10 Oceania Australia 5,380
11 America Canada 4,996
12 Europe Portugal 4,686
13 Africa South Africa 4,369
14 Europe Romania 3,818
15 Asia Japan 3,506
16 Europe Netherlands 3,416
17 America Brazil 3,112
18 Europe Belgium 3,000
19 Europe Switzerland 2,699
20 America Chile 2,433

2016年のデータ 単位:1000hl(ヘクトリットル)=10万リットル

上位には、アメリカやヨーロッパの先進諸国がランクインしています。
そして、15位には日本がランクイン。
アメリカ・フランスとは桁が1つ違っていますが、それでもなかなかの順位では?

国別一人あたりワイン消費量ランキング

続いて、一人あたりのワイン消費量を見てみましょう。

No. Continent Country Value
1 Europe Luxembourg 54.2
2 Europe Portugal 52.5
3 Europe France 51.2
4 Europe Slovenia 45.8
5 Europe Italy 43.6
6 Africa Seychelles 41.4
7 Europe Switzerland 37.7
8 Europe Croatia 33.6
9 Europe Austria 32.4
10 Oceania New Caledonia 32.4
11 Europe Belgium 31.9
12 Africa Sao Tome And Príncipe 31.8
13 Africa Namibia 30.3
14 Europe Sweden 29.2
15 America Argentina 28.7
16 Europe Germany 28.4
17 Europe Hungary 27.7
18 Oceania Australia 27.5
19 America Antigua And Barbuda 26.3
20 Oceania New Zealand 25
66 Asia Japan 3.2

2016年のデータ 単位:リットル 

なんと66位という結果に。
やはり日本人はワインをあまり飲まないという裏付けになっているのではないでしょうか。

日本人がワインを飲まない理由

ではなぜ日本人はワインを飲まないのでしょうか。
ここからは筆者の偏見の混じった主観的意見となりますので、ご容赦ください。

おおきく以下の3つの理由があると考えます。

理由その① 高いというイメージ

ワインを普段飲まない人が、ワインを飲むとしたら・・・と考えると、
フレンチなどの高級レストランではないでしょうか。

そこで、ワインリストを手にし、数万~数十万もする値段に絶望し、
「やはり俺はワインに手を出してはいけないのだ」と心でつぶやきながら、
一番安いワイン(もしくは二番目に安いワイン)を指差し、
「じゃあ、これで・・・」とつぶやくのです。

もはやワインとソムリエは悪魔のように見えることでしょう。

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しかし、ワインは世界中で作られており、その銘柄の数は100万を超えると言われており、
値段もピンからキリまであるのです。

そのような高級レストランで出されるワインは、ピン中のピンであることを忘れてはなりません。

つまり、ワインは高いものばかりではないのです。

理由その② 知識というハードル

ワインを飲んでいる人といえば、胡散臭いおじさんが、グラスをクルクル回しながら
「美しい煉瓦色で」とか、「プルーンのようなアロマが」とか、わけのわからない言葉を呟きながら、
「これはボルドーの世紀のヴィンテージなんだ」とかうんちくをたれている、
かなりウザいやつっていうイメージがないでしょうか。

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そういう人を見て、そういうやつとは関わりたくない、
ひいては、ワインを飲みたくないと心に誓ってしまったり。
あるいは、そういう知識がないとワインを飲めないのではないか、と思ってしまったり。

そういうイメージが蔓延しているのは、テレビのせいでもあるのではないでしょうか。
あのお正月にやっている、芸能人を格付していく某番組なんか、最たる例です。

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※番組批判ではないです。筆者はその番組が大好きです。

いや、ちょっとまってください。
例えば、日本酒を飲むときに、米の品種や精米歩合など、細かいことを気にするでしょうか。
せいぜい辛口・甘口の違いほどで、日本酒を選んでいますよね。

ワインもそのぐらいの軽い気持ちで飲んでいいのです。
品種や産地などの細かいところは、ソムリエに選んでもらえばよいのです。
(そのためにソムリエがいるのですから)

理由その③ 失敗経験

普段ワインを飲まない人でも、今までワインを飲んだことがない人はおそらくいないと思います。
(未成年やお酒が飲めない人は除いて)

では、なぜワインを飲まなくなってしまったのでしょうか。
こんな失敗経験はないでしょうか。

失敗経験その① 飲み方を誤った

飲み会などで、誰かがボトルワインを頼み、みんなでカンパーイ。
普段飲んでいるビールやハイボールの勢いで、ワインを煽り続け、
気付けば記憶を失くし、翌朝二日酔いで仕事にならない。
そして心にこう誓うのです。

「ワインは二度と飲むものか」

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ワインはビールやハイボールと比べてアルコール度数が高いお酒です。
日本酒のように、味わいながらチビチビ飲むのが安全です。

失敗経験その② ワイン選びを誤った

上述したように、ワインはピンキリです。
高いものから安いものまで、美味しいものから不味いものまで、様々です。

なんとなくでオーダーして飲んでみたワインが不味いものだった。
まあ、あると思います。
なぜなら、なんとなくで選んでしまっていますから。
それはもう博打です。

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じゃあ美味しいワインを選ぶにはどうすればよいのか。
その第1歩は、自分の好みを知ることです。

辛口が好き、甘口が好き、渋みが強いのが好き、酸味が強いのが好き、
自分の好みさえわかっていれば、あとはソムリエや店員に、
自分が美味しいと思えるワインを選んでもらうことができるのです。

まとめ

ワインはそんなに難しいものじゃないよ、ということが言いたかっただけでした。
次回以降の記事で、自分好みのワインを選ぶ方法をまとめていこうと思います。

そもそもワインってなに?他のお酒との違いを解説

そもそもワインって何でしょうか。
ワインの位置づけについて、他のお酒との違いをもとに見ていきましょう。

 

 

法律上のお酒の分類

日本の酒税法上では、以下のようにお酒を分類しています。

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日本の酒税法上の分類

ビールは製造方法で分類すると、醸造酒に分類されるのですが、
日本の酒税法上の分類では、発泡性酒類として個別に分類されています。

ビールは特別扱いして酒税をせしめてやろうという政府の思惑が見え隠れしますね。
かねてより繰り広げられてきた、政府とビール会社の攻防戦も、そういう視点で見ると面白いです。

原料・製造方法によるお酒の分類

上の画像でもあるように、お酒は製造方法によって、醸造酒・蒸留酒・混成酒に大別できます。
醸造酒・蒸留酒という言葉は、よく耳にする機会もあると思いますので、簡単に説明します。

醸造酒とは

原料をそのまま、あるいは糖化した上で、アルコール発酵をさせて造った酒類のことです。

そもそも、アルコール発酵とは、酵母という微生物の活動のことです。
簡単に言うと、酵母が糖分を食べて、エタノール(つまりアルコール)と二酸化炭素を排出するのです。

原料そのものに糖分が含まれているもの(ぶどうなどの果実)は、そのまま酵母を加えるとアルコール発酵しますが、
米などの穀物は、糖化といった糖分を生成する工程が必要です。
例えば日本酒は、米に麹菌を加えて米麹を生成しています。これが糖化です。

蛇足ですが、映画『君の名は』でもあった口噛み酒は、米を噛むことで唾液中の酵素であるアミラーゼにより糖化させているのです。

蒸留酒とは

主に醸造酒を蒸留して造った酒類のことです。

蒸留とは、理科の授業でも習ったかと思いますが、
液体を気化させて、その気化した気体を液化することを言います。

水よりもアルコールのほうが沸点は低いため、アルコールを含んでいる醸造酒を蒸留すると、
よりアルコール度数の高いお酒ができるのです。

 

原料・製造方法による違いを、簡単に図にまとめてみました。

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原料と製造方法によるお酒の違い

ぶどうを醸造したものがワイン、ワインを蒸留したものがブランデーです。

原料と製造方法によって、お酒が分類されることがわかってもらえたかと思います。

ちなみに混成酒とは

醸造酒、蒸留酒等を混合したり、これらに糖類や香味料、色素等を加えた酒類のことを言います。

ワインに果実や果汁を加えたサングリアというお酒は、混成酒にあたります。

ワインの分類

それでは次にワインの分類について見ていきましょう。
ワインは、発泡性の有無や、アルコール添加の有無などにより、大きく4つに大別されます。

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ワインの分類

普段特に馴染みがあるであろう、スティルワインとスパークリングワインについて
もう少し説明していきます。

スティルワインとは

赤白ロゼといった、発泡性がないワインのことを言います。
いわゆる普通のワインです。

では、赤白ロゼの違いとは何でしょうか。

もちろん、見た目の色の違いがあるのですが、
原料であるぶどうの種類製造方法に違いがあります。
詳細な説明はまたの機会にして、簡単に違いを説明していきます。

ぶどうの種類による違い

赤ワインは、黒ぶどうと呼ばれる、果実の皮が黒っぽいぶどうから作られます。
普段スーパーで見かける、巨峰やデラウェアなどの色です。

対して白ワインは、白ぶどうと呼ばれる、果実の皮が緑色のぶどうから作られます。
マスカットなどをイメージしてもらえるとよいかと思います。

製造方法による違い

当たり前ですが、ワインはぶどうから作られます。
昔の映画なんかでよく見かける、女の子たちがぶどうを踏み潰してワインを作っているシーン。
ぶどうを潰してジュースを作ることが、ワイン作りのファーストステップです。

赤ワインは、黒ぶどうのジュースをそのまま発酵させることで作られます。
黒ブドウの皮の色素がワインの色になるわけです。

対して白ワインは、白ぶどうのジュースから皮や種を取り除いたあとに、
アルコール発酵させることで作られます。
白ワインの透き通った黄色がかった色は、果実の色なわけです。

ちなみに、ロゼワインは製造方法に色々違いがあるのですが、
・黒ぶどうと白ぶどうを混ぜて醸造する(混醸する)
・白ワインと赤ワインを混ぜる
・黒ぶどうの皮や種を取り除いたあとに発酵させて醸造する
といった方法があります。

さらにちなみに、白ぶどうを使って、皮と種を一緒に発酵させるて作るワインのことを
オレンジワインと呼びます。

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スティルワインの種類

スパークリングワインとは

発泡性を有するワインのことを、スパークリングワインといいます。
上述したように、アルコール発酵の際には、酵母の働きによって、二酸化炭素が発生します。
その二酸化炭素がワイン内に閉じ込められ、炭酸を有するスパークリングワインとなるのです。
炭酸ガスをワインに直接注入する製法もあります。

スパークリングワイン=シャンパンではない

スパークリングワインのことをシャンパン(あるいはシャンパーニュ)と呼んでしまう。
ありがちでございます。

スパークリングワインとは、発泡性を有するワインの総称。
シャンパーニュとは、フランスのシャンパーニュ地方で作られる、
製法などの厳しい基準をクリアした上で作られたスパークリングワインのことを言います。

シャンパーニュは、スパークリングワインの中でも最も高価なものですので、
レストランやワインショップなどで、間違って
「すみません、シャンパンください」と言ってしまわないように気をつけましょう。

まとめ

ワインに限らず、普段飲んでいるお酒について、原料は何か、どうやって作られているのかを意識してみると、
さらにお酒を楽しめるのではないでしょうか。